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健康診断の結果にドキッとした方へ。糖尿病専門医が教える「再検査」の本当の意味

  • 3月5日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月5日

「要再検査」を絶対に放置してはいけない、本当の理由
「要再検査」を絶対に放置してはいけない、本当の理由

1. 封筒を開けた瞬間の、あの不安に寄り添いたい

健康診断の結果が届き、自宅のポストから取り出す。封筒を開ける瞬間のあの嫌な緊張感……。そして、「要再検査」「要精密検査」という赤い文字が目に飛び込んできた時の、突き落とされるような不安。 皆様のそのお気持ち、本当によく分かります。

「これからどうなってしまうんだろう」「大好きなビールや甘いものを一切禁止されるのではないか」 そんな不安が頭をよぎるかもしれません。しかし、まず私からお伝えしたいのは、「数値が悪かったからといって、多くの方は、すぐに厳しい食事制限や入院が始まるわけではない」ということです。

検査結果は、いわばあなたの体が発信した「小さなSOS」です。ここで目を逸らさず、「今の体の状態を正しく知ること」こそが、数年後、数十年後の健康な自分へ贈る、一番のプレゼントになります。


2. なぜ「痛くないのに」放置すると怖いのか

「今はどこも痛くないし、普通に動けるから大丈夫」 そう思われるのも無理はありません。生活習慣病の本当の恐ろしさは、まさにこの「圧倒的な自覚症状のなさ」にあります。

これを分かりやすく例えるなら、「スマホのバッテリー劣化」「シロアリ被害」と同じです。

スマホのバッテリーは、ある日突然0%になるわけではありません。100%から90%、80%と、目に見えないところで少しずつ劣化が進み、最後の一線を超えた瞬間に、急に電源が落ちたり、二度と起動しなくなったりします。 シロアリも同じです。柱をじわじわと蝕んでいる間、家の見た目は何も変わりません。住んでいる人は「頑丈な家だ」と思い込んでいます。しかし、ある日地震が来た時に、中がスカスカになった家は耐えきれず、一瞬で崩れてしまうのです。


糖尿病や高血圧も全く同じです。

  • 血管のダメージ 高い血糖値が続くと、血液という「車」が通る、血管という「道路」がボロボロになります。

  • サイレント・キラー 自覚症状が出た時には、すでに合併症(失明、透析、足の切断、心筋梗塞など)がかなり進んでいる「手遅れの状態」であることが少なくありません。


「まだ動ける」「まだ痛くない」うちに、専門医と一緒にメンテナンスを始める。これが、あなたという大切な「家(体)」を長持ちさせる、たった一つの秘訣なのです。


3. 私がどうしてもお伝えしたい、ある「後悔」の話

ここで、私が診察室で経験した、ある一人の患者さんの実話をさせてください。

その方は、10年以上前から健診で「血糖値が高い」と指摘されていました。でも、お仕事は責任ある立場で毎日忙しく、何より「病院は怖いところだ、叱られる場所だ」という思いもあり、ついつい受診を先延ばしにされていました。シロアリが柱を食べていることに、気づかないふりをしてしまったのです。

ある日、その方の視界が急に変わりました。霧がかかったように、あるいは墨を流したように、見え方が変わってしまった。 驚いて眼科へ駆け込むと、医師から厳しい声で「今すぐ内科に行ってください!」と告げられたそうです。

当院に来られた時、その方はすでに重度の「糖尿病性網膜症」を患い、失明寸前の状態でした。レーザー治療でなんとか失明こそ免れましたが、かつてのクリアな視界を取り戻すことはできませんでした。さらに血管のダメージは全身に進んでおり、まだ定年前の働き盛りであるにもかかわらず、その後、脳梗塞を発症してしまいました。


4. 「真面目な人」ほど、知識という武器を持ってほしい

診察室でその方と向き合うたび、私は激しい悔しさを覚えます。 「もっと早く、せめて数年前に一度でも来ていただければ。数値の意味とリスクを正しく説明し、一緒に向き合う方法をお伝えできていれば、こんな悲しい事態は絶対に避けられたはずなのに」と。

その患者さんは、決して不真面目な方ではありませんでした。むしろ、仕事に対しても家庭に対しても、人一倍責任感の強い、真面目な方だったのです。 ただ、「正しい知識」と「気軽に相談できる場所」が、その方の手に届いていなかった。それだけのことなんです。

糖尿病は、放置すれば人生を大きく狂わせる「サイレント・キラー(静かな殺し屋)」ですが、正しく向き合い、メンテナンスを始めれば、これまで通りの生活を送り続けることができる病気でもあります。


5. 浅野内科での「再検査」は、怖くありません

「病院に行くと、何をされるか分からなくて怖い」 「不摂生を叱られるのが嫌だ」 そう思う方にこそ、当院の扉を叩いてほしいと思っています。私たちは、あなたの過去を責める場所ではありません。あなたの未来を一緒に守る場所です。


  • まずは「紙」を持ってくるだけ 受付で健診結果の用紙を見せてください。「結果が悪くて不安なんです」と言っていただければ、それで十分です。

  • 医師との対話:院長、副院長が直接お話を伺います。怒ることも、否定することもありません。あなたの今の生活スタイルを尊重しながら、無理なく何ができるかを一緒に考えます。

  • 適切な出口戦略: 再検査の結果、当院で管理できるものは丁寧にサポートします。もし、より精密な検査や大病院での専門治療が必要と判断した場合は、速やかに最適な医療機関への紹介状を作成します。


6. 忙しいあなたへの、切なる願い

地域で働かれている皆様、家事や育児に追われる皆様。自分のことはどうしても後回しになりがちですよね。 でも、あなたが倒れてしまったら、あなたの帰りを待っている大切な人たちはどうなるでしょうか


「放置」は、長い人生において最もコストが高く、最もリスクの大きい選択です。 不安を「不安」のままにせず、一歩だけ踏み出してください。その一歩が、10年後のあなたの笑顔、そしてご家族の安心に繋がります。


私たちは、あなたの「健やかな明日」を守るために、ここ浅野内科でお待ちしています。


皆様の健やかな毎日を願って

"Wishing you a healthy life"

浅野内科

副院長 浅野栄水

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